太宰治と久米田康治先生:「さよなら絶望先生」サブタイトル編

久米田先生、「かってに改蔵かってに研究しやがれBOOK」での太宰治のコスプレ以来ダザイストのイメージが強くなってますねぇ。確かに、テンポのいい文章や裏表ある作風、線が細そうな外見等々、太宰と印象が重なります。またインタビューにおいても、絶望先生の死にたがりは太宰治がモチーフ、とおっしゃってます。南国、ポカポカがエヴァンゲリオンからモロに影響を受けてていたように、改蔵(特に後期)、絶望先生の作風には太宰治の影響が大きいように思えます。

手始めに、絶望先生のサブタイトルに、どれだけ太宰治作品がつかわれているか調べてみました。
なんと全部で18個っ!!

①114話『大人の決行』( 『女の決闘』)

②122話『断崖の比較』( 『断崖の錯覚』)

③123話『ガマンネスク』(『ロマネスク』)

④138話『曰く、過程の幸福は諸悪の本』(「家庭の幸福」より「曰く、家庭の幸福は諸悪の本(もと)」)

⑤17話『義姉さん 僕は貴族です』 (『斜陽』より。「姉さん、ボクは貴族です」)

⑥19話『それだから逃げるのだ ついて来い!フィロストラトス!』(『走れメロス』より「それだから、走るのだ。信じられているから走るのだ。間に合う、間に合わぬは問題ではないのだ。私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいものの為に走っているのだ。ついて来い!フィロストラトス!」)

⑦21話『きもすぎて悲しみの市』(『道化の華』より「ここを過ぎて悲しみの市(まち)」)

⑧22話『恥ずかしい本ばかり読んできました』(『人間失格』より「恥の多い生涯を送ってきました」)

⑨27話『富士に月見草は間違っている』 (『富嶽百景』より「富士には月見草がよく似合ふ。」)

⑩28話『証明しようと思っていた。今年の正月』(『葉』より「死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。」)

⑪32話『十一月四日に生まれてすいません』 (『二十世紀旗手』より「生れて、すみません」)

⑫36話『津軽通信教育』(『津軽通信』)

⑬62話『不便百景』(『富嶽百景』)

⑭83話『将軍失格』 (『人間失格』)

⑮89話『『充電ですの。』とヤダちゃんが小声で言った。』(『朝』より「「停電ですの。」とキクちゃんが小声で言った。」 )

⑯90話『『さらっと言うな!』とメロスは、いきり立って反駁した』 (『走れメロス』より 「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁(はんばく)した。)

⑰93話『だから僕は、このごろ毎日、不自然なんだ。ひどく怒りっぽくなった。』(『正義と微笑』より「だから僕は、このごろ毎日、不機嫌なんだ。ひどく怒りっぽくなった。」)

⑱単行本第二集 絶望文学集『走れエロス…』(『走れメロス』)


基本的に、サブタイトルは本のタイトルからとってるものが多いんですが、太宰作品に関しては本文の一部からとっているものも多いです。結構読み込んでそう。
さらに、太宰治の師匠に当たる井伏鱒二(55話『なんたる迷惑であることか!』)、佐藤春夫(20話『あんまり不安定だからわたし空を探しに行ってきましたのよ』)の作品もコアなところから本文を元ネタにしてます。
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[ 2008/08/10 23:39 ] 久米田康治先生関連 | TB(0) | CM(0)

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