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ラノベ初心者の私は「とある飛行士への追憶」でボロボロ泣いてしまいました。

ネタバレ要素たっぷりでお送りしております…
☆ホントは、これから漫画で読む人に向けて感想かこうとおもったのだけど、できませんでした。
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とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (文庫) (アマゾン)
・物語を貫いているのは「一緒にいたい」というまっすぐな気持ち。
・女の子が自分の殻を破る、という私好みのおはなし。
・切ない二人のやりとりと、空戦の緊張感。
・運命的な二人の出会いと再会が、歴史をつくっていくという素晴らしさ!
簡単に書くと、こんな感じです。
ですが、この感動は読まないと分からないと思う…


☆ちょっと長めの感想を。
表題のとおり。
ああ、もう思い返すだけで胸が締め付けられます。心の中に、鮮やかに痛みが再生されます。
そして、自分の中に、一つ新しい世界の歴史が刻まれたような、そんな気分になります。
ゲッサンでコミカライズが始まったのをきっかけに読んでみたんですが、正直ここまで好きになるとは思わなかった。

読み始めたときは、王道の「身分違いの恋」という悲恋モノで、それに「光芒五里に及ぶ」美少女ファナとの萌えなシチュエーションを重ねていくのかなぁ…という印象だったんですが。全然違いました。
(ラノベに偏見持ちまくりですね、許してください…)

障害が大きいほど、恋愛は盛り上がると良く言われるとおり、「身分違いの恋」には、身分を乗り越えて結ばれるための情熱がつきものです。しかし、「とある飛行士への追憶」は、情熱的な愛の対極にあるように思いました。抑え目、だけど確実に伝わってくる感情描写と情景描写。その「行動」を伴う感情の動きは、さながら世界名作劇場か、ジブリアニメか。神のみにも、そういう要素はありますね。

運命的な恋、決して結ばれないはずの恋、歴史を動かす恋でありながら、『ベルサイユのバラ』のような西洋的情熱にはならない。というのも、西洋的な情熱は、ファナの許婚である皇子が全て持っているんですね。(なにせ、ファナに対して毎日恋文を送ったり、ファナを敵地から救い出すために艦隊をくむくらいのひとですから!)それに対して、ファナは情熱どころか感情すら忘れようとしている、人形のような存在。いかなる情熱ものれんに腕押しなわけで。

そんなファナの感情を情熱を取り戻させたのは、身分差別に慣れきった孤児の傭兵であり、空の上で戦って生きてきたシャルルなのです。最初は「はい」「いいえ」しか言わなかったファナが、徐々に言葉を交わすようになり、本気でビンタするようになり、生まれ変わろうと決意するまで至ったのは、背中合わせで飛行機に乗ったのがシャルルだったから。ファナはシャルルと出会わなければ、生まれ変わることもなく、歴史に残るような活躍もしなかったのでしょう。

でもそれはシャルルとの別れが前提になっている歴史でした。そして、シャルルはその歴史を見越しているように、自分のファナへの想いを必死で抑えようとする。

「戦争なんて関係なく、ただ自由に空を飛びたい」と言う願望が、「後席にファナを乗せて、ただ自由に空を飛びたい」という願いへ変化したことは、シャルルは自覚していて。頭の中はファナ一色なんですよね。それを「ファナがつくる国が見てみたい」という思い、だから「皇子のもとへ連れて行く」という自分の使命を思い出すことで必死で抑えている。ファナが自分と同じことを考えていることも気づいていていても、はぐらかしつづける。

「ずっと一緒にいたい」という想いを二人が抱えているにも関わらず、二人ともその言葉を口に出せないまま、という状況なのに、読者が優柔不断さやイライラを感じないのは、シャルルの強い思い故でしょう。生まれ変わったファナの我侭を何でも聞き入れていたシャルルなのに、ファナとシャルルの距離を縮めるような要求には、けっして答えない。神様がくれたおまけの1日での、涙無しには読めない二人のやり取りは、その後の歴史を決定づけるもので。だからこそラストシーンの、地上では踊れなかったけど、空の上では自由に踊れるシャルルと、前へ進む決意をしたファナの凛とした表情がここまで心を打つんだと思う次第であります。最後まで読みきったあと、表紙を見るとさらに胸に来るものがありますね。

そして、なによりすごい!と思ったのは終章。
「私だけはずっとシャルルのことを覚えている」といったファナの言葉が体中に反響して、冒頭にも書いたけど、一つ新しい歴史が自分の中に刻まれた気分になって、涙が止まりませんでした。
幼いファナが、シャルルの母から天ツ上の歴史物語を聞いていたときもこんな気持ちになってたんじゃないかなぁと。そして、そんなファナだからこそ、シャルルと出会い、自分を変え、そして国さえかえることができたんじゃないだろうかと。

ファナとシャルルが一緒に逃げる、という結末を夢想しないでもないですが。
そうなると、「運命」が「歴史」につながっていく素晴らしさは、なかったのでしょうね。




でも、ずっとずっと後で、二人がこっそり再会するのを妄想するのは、許してもらえる…よね?



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[ 2009/09/24 01:46 ] いーかげんな日記 | TB(0) | CM(5)

いつもブログ楽しませていただきありがとうございます。
「とある飛空士への追憶」の感想がきたのでうれしくて書き込みさせていただきます。
本当に素晴らしい作品ですよね、ラストシーンの綺麗さは思い出すだけで今でも鳥肌が立ちます。
さてさて続編の「とある飛空士への恋歌」が2巻まで出ているので是非その感想も希望します。
個人的には作者の致命的な欠点が露呈してしまっていると共に追憶でも見せたボーイ・ミーツ・ガールの素晴らしい描写と二つが混ざり合って評価の難しい作品になっていると感じています。

後、ガガガ文庫の前身である小学館スーパークエスト文庫で、小説版オーガス02という僕の小説読み人生五指に入る名作があるのですが、
これが追憶好きな人にお勧めです。
というか犬村先生はこの作品に影響を受けたに違いないと思いサイン会でそれとなく聴いたら存在自体知らなかったみたいで、後から考えると追憶はローマの休日、恋歌はロミオとジュリエットと犬村先生自身言っているので、不変なテーマで共通点があったのかなと。

それでは失礼します。
[ 2009/09/24 13:31 ] [ 編集 ]

コメントありがとうございます!
久々に、この作家さんの本が読みたい!と思える作品にであった気がします。もっと早く読めばよかったです笑。恋歌のほうも読んでみますね。

小学館スーパークエスト文庫懐かしい!読んだのはうしとらのノベライズくらいですが…。オーガス02も探してみますね。ガガガ文庫で再販とかにならないのかなぁ…
[ 2009/09/25 00:50 ] [ 編集 ]

いつも神のみの感想を楽しみながら読ましてもらっております。

自分も7月にゲッサンの表紙を見て、この本を立ち読みしたら思わず衝動買いしてしまいました…。空戦の手に汗握る緊張感がたまりません。

ライトノベルでここまで「すごい」と感じた作品は自分も久しぶりでしたね。
恋歌の続きも早く出てほしいです。

どうも、失礼しました。
[ 2009/09/25 17:43 ] [ 編集 ]

もういのししsが
泣いてしまったというので興味がわいて買っちゃいました^^
本屋を結構回ってやっと見つけました
これから読んでいこうと思います
[ 2009/10/04 20:34 ] [ 編集 ]

こんにちは~
買われたんですか!!ちょっとうれしいです。
個人的にはすごくおススメの本ですよ。
[ 2009/10/06 15:38 ] [ 編集 ]

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